(私はスポーツをやりたいだけなのに、)なぜ勉強を頑張らなければならないのか、というふうに考えるからおかしくなるんです。ハナからスポーツのことだけを考えてればいいのです。そのほうがシンプルでしょう?スポーツに打ち込みたいから勉強で楽をするのです。そのためには時間の使い方を工夫しなければなりません。
学生アスリートのゴール
学生アスリートのゴールとは一体何でしょう?おそらく多くの場合、
最終学年で一番大きな大会で優勝すること
になると思います。もちろん、個人で選抜に選ばれるとかスカウトされるとかいろいろあるでしょうが、まずは自分のチームが良い成績を残さないことには注目されません。それに、個人成績を狙うだけのワンマンプレーヤーは上のカテゴリーでは通用しないですし。for the teamで働ける選手こそ、伸びしろが有るというものです。だから、この目標が最大になると思います。
これを実現するには、最終学年で自分がチームの主力になっていないといけないですし、そのために成長することが必要です。一方で部活に所属している場合、退学になったらいけないので単位は落とせません。
このゴールを達成するための障害が勉強する時間なのです。
学生の時間
学生には時間がたっぷり有ると考えられがちですが、部活に打ち込む学生はそんなことはありません。エリートビジネスマン並の超多忙を強いられることもしばしば。ここでは一日の時間の使い方を整理します。
部活で放課後に2時間の練習が有るとします。加えて、居残り練習に30分、クールダウンに30分費やすとします。部活は16時から18時までです。すると、一日の練習時間は3時間になります。
仮に3時間以上練習したいと思う場合、2時間のチーム練習の質を疑うべきです。残って自主練したいからチーム練習で手を抜いたり、あるいは単純にメンタル的に全力を出せていないから、3時間以上練習できるのです。連続した3時間以上の練習は完全にオーバーワークです。あなたはその練習の中で何度フルパワーでプレーしましたか?質を見直しましょう。
じゃあ練習は一日3時間以内として、残りの時間はどうしましょうか?本当はもっと練習をしたいところですが、フィジカル的にマイナスになるので、体を休める時間が必要です。そこで、残りの時間は全て、練習の質を高めるために使います。
自分の持っているリソースをスポーツをする時間に投資しましょう。そしてスポーツ時間の質を最大限に高めます。
リソースとは時間と集中力と創造力です。
例えば、運動中に眠くなるなんて言語道断ですから、夜の睡眠の質を高めます。運動中にお腹が空くのはありえないですから、休み時間を利用して栄養補給しておきます。通学中や帰宅後に食品を購入しておきます。宿題や課題が気になると運動に集中できないので、早めに終わらせておきます。
こういった細かい工夫の積み重ねで、スポーツ時間の質は向上します。具体的に、高校生の生活をイメージしてみると、
大雑把にこういう感じなると思います。岩政選手も言っていたように全力で部活をやって帰宅したあとに本を開くのはダルいので、家庭では勉強しないようにします。すると、どう考えても授業中と通学時間に勉強するしかなくなります。しかも、普通に授業を受けるのではなくて、超効率よく受けないと、部活をやってない生徒に差を付けられてしまいます。そこで、工夫が必要になるでしょう。
試験期間を有効に使う
また、中学校や高校では試験期間があります。この期間は通常部活が休みになります。1週間ほどの期間です。
パフォーマンスを落としたくなければ、この期間に自主トレをしましょう。
あるいはビデオ研究をする時間を作りましょう。まとめて本を読んでもいいです。社会人のサークルに参加して大人からアドバイスを貰ってもいいですし、工夫のアイディアは尽きません。試験期間は普段部活では取り組めないことにチャレンジできる絶好の機会です。是非有意義に使ってください。
テスト期間中に自主トレの時間を設けるということは、テスト勉強の時間を削るということです。つまり、勉強に余裕が無いと出来ません。そのためには普段からコツコツと勉強しておく必要があります。日々の努力があとあとになってまとまった時間の貯金を生み出してくれます。この貯金を上手く使えば、ライバルに差をつけ、一気に成長するきっかけになるでしょう。
結論
勉強時間を最短にすることで、練習の質を120%まで高めることが出来ます。貯金した時間で得た知見を練習場に持ち込むことで、ライバルたちに大きな差をつけることが出来るでしょう。
教員(親)の理想の生徒像に近づくために勉強とスポーツを両立するのではありません。あなたが個人的に純粋にスポーツを楽しむために勉強をするのです。考え方を変えれば、勉強は障害ではなく、成長の加速装置です。そして、勉強を頑張った分だけスポーツを楽しむ余裕が生まれ、その好循環が生活におけるさまざまな領域でプラスの影響を及ぼしていきます。次回はそれについて書いてみましょう。
私の経験からひとつ。朝練等で起床が早い選手は、朝食から昼食までの時間が長すぎます。弁当を2つ持参することをおすすめします。
総カロリーが増えすぎないように考えてください。
これはあります。僕もやってました。長めの休憩(二時限後)におにぎり。昼休みに弁当。練習前に果物。母には苦労させました笑。