本を読んでいただいた方に、footballhack さんは読みやすい文を書きますねってよく言われます。そこで今回は僕が文章を書くときに意識していることをシェアしたいと思います。
ポイントは
1 パラグラフライティング
2 オススメ本
3 バッサリ削る覚悟
4 読者の頭の中を想像する
の4つです。1つずつ見ていきましょう。
1 パラグラフライティング
個人的な経験から言うと、留学していたときに学んだパラグラフライティングがベースになっていると思います。海外の大学では小論文の提出が試験の基本となります。ですから、小論文の書き方をはじめにみっちり勉強します。
論文ははじめに結論を書いて、次にその論拠を並べていくように構成します。その際に様々な文献を引用します。自分の論旨をサポートする引用をたくさん集めて説得力を増すように論を展開するのです。
アカデミックな世界では引用元を書き忘れたりはっきりさせないと、盗作とみなされて、大学なら最悪は退学処分になります。それほど参考文献は大事です。自分の意見が大切にされているからです。
パラグラフライティングとは1文目に趣旨を書いて次の行から論拠などを上げていくライティング法です。そしてそれぞれのパラグラフ(改行から改行までの文の塊)がはじめの結論をサポートするように構成します。
ですから構成が一番大事です。構成さえ上手く組めれば仕事の6割は終わったと思っても良いです。書くことはあくまで作業でしかないですが、構成を考えることは実にクリエイティブな仕事です。
2 オススメの本
論文の書き方について学べるオススメの本があります。こちらです。
理科系の作文技術
ここで書かれていることで意識しているのは逆茂木型の文を避けるということです。逆茂木型とはパラグラフライティングとは逆で枝葉の話題から進めていき、最後を読むまで結論がわからないような書き方のことです。
逆茂木型を避けるためにはスパッと言い切る文を意識するといいです。語尾を濁すと読み手は混乱します。自分の論は仮説でしかなく、それを信じるかどうかは読み手に委ねればいいので、曖昧な表現は避けてなるべく短く言い切るようにします。すると文章全体にリズムが生まれて読みやすくなります。
3 バッサリ削る覚悟
書いた文章や表現を削ることも大事です。自分で書いた文は自分の子供のようなものです。消すには惜しい、気に入った表現があるかもしれません。しかし、全体の構成を美しく保つために不必要なものならバッサリ切り落とすのが吉です。
音楽でもアートでも積み上げたあとで、削るという作業が必ずあります。創作物は無駄を削れなければ絡まった糸くずのようなものでしかありませんが、削れば美しい宝石に変わります。削る覚悟を持ちましょう。
4 読者の頭の中を想像する
読者の思考の流れをたどるように文を綴っていくことも大事です。そうすれば、無理なく自分の主張を読者に伝えることができます。
読者のことを知るにはその分野の本をたくさん読んでおくことが大事でしょう。そうすれば、読者が何を疑問に感じながら読みすすめるか、想像することができます。
また、実戦経験も大事です。多くのプレーヤーや指導者がぶつかってきた壁を言語化することで共感を生み、解決策を示すことで説得力をもたせることができます。選手や指導者としてピッチに立ってきたという経験が、ピッチレベルの肌感覚を養い、それこそが説得力の源になると考えます。
以上のことに気をつけてブログや本を書いています。この記事がみなさんの何かしらのお役に立てば嬉しいです。以下は拙著の4冊です。まだ読んでない人はぜひ!!